こんにちは。
今日は、仕事と駐在員妻について、私が見聞きしたこと、感じたことを綴っていきたいと思います。
配偶者の駐在が決まった時点で、まず帯同するのかしないのか?
この件に関して、以前記事を書きました。
いざ、「帯同する」と覚悟を決めて渡航しても、駐妻の中には、「働きたいのに、働けない」という現実に、辛い思いをしている人が多くいます。
駐在国によりますが、特にシンガポールでは、ビザの関係で就労のハードルが高いです。
就業規則で配偶者の就労が禁止となっている会社もあるでしょう。
そういったことも踏まえた上で、
駐妻が、「働きたいのに、働けない」と悩んでしまう要素は2つあると、私は感じています。
1つは、「先立つものがない」という漠然とした不安を抱えているということ。
言わずもがなですが、シンガポールは物価が高いです。
手当や補助がついたとしても、一時帰国で費用がかさんだり、旅行、レジャー、外食の費用が日本にいる時に比べ、高くつきます。
また、学齢期の子供を抱えている場合、今後の教育費もあります。
日本に自宅を残してきているご家庭であれば、住宅ローンもあるかもしれません。
現時点で、生活が安定していたとしても、将来への漠然とした不安は尽きないという方も多いのだと思います。
もう1つは、働いていないことで自己肯定感や幸福感、充実感を得られないこと。
特に、日本で仕事をしていた方の場合、帯同後、生活の基盤が整うと、確実に暇を感じるようになります。趣味がなければ尚更、時間を持て余してしまいがちです。
これまで私が関わった女性が感じていたのが、以下の様な気持ちでした。

夫のお金で生活しているという引け目や罪悪感。

経済的自立ができていないことへの劣等感。

社会と関われないことで感じる孤独感、閉塞感、窮屈さ。

自己実現できないことへの無力感、達成感の欠如、焦燥感。

日本の友人との比較により感じる焦燥感。

キャリアの中断による絶望感。
こういった気持ちをうまく消化できずに、毎日を過ごすのは耐え難いことです。
同じ境遇の誰かと気持ちを共有したり、発散することは出来ます。
しかし、最終的には自分の中で落とし所を見つけないと、生活を豊かにしていくことはできないのだろうと感じました。
私は、元々専業主婦でしたが、将来への漠然とした不安を感じるのは、同じです。
子供に手がかからなくなったら、パートでもと思っていても、海外に駐在しているとその超えるべきハードルには太刀打ちできません。
だからと言って、ネガティブな気持ちを抱いたまま、ただ毎日が過ぎ去っていくのを眺めているというのも癪です。
多くの駐在員妻が、①スキルの習得、②新しい人間関係の構築、③見聞を広げることに力を入れています。
海外という場にいるからこそ見えてくるものもあると思っています。
スキル、人間関係、その過程で培った経験や視野は資産です。
一見必要ない、無駄と思えるものでもその後の人生に生きてくることも沢山ある、私はそう考えています。
ビザや会社規程で働けないというのであれば、それは変えられない事実であり、自分ではどうしようもないことです。(就労ビザを取得し直す、会社に直談判するという手もなくはないですが。)
それよりも、働ける状況になった時に、すぐにスタートを切れるように過ごすというのが最善策なのではないでしょうか。今はその時のための準備期間であり、エネルギーの補充期間と考えています。
気になることがございましたら、お答えできる範囲でお答え致します。
ご質問やコメント、お待ちしております。
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